糖尿病食において脂質は、一日当たりの必要カロリーの25%を超えてはいけません。
これが意外と難しいと言われています。
なぜなら脂質は様々な食品に含まれているからです。
例えば、調理に使うサラダオイルやオリーブオイル、レバーやベーコンなども含めた肉類はもちろんですが、ゴマやアボカド、くるみにも脂質が多く含まれることをご存知でしょうか。
もし脂質を摂り過ぎると、やがて体脂肪へと変わり体内に蓄積します。
すると、糖分を分解するインスリンが正常に分泌されなくなり、血糖値はどんどん上がってしまいます。
また、脂質の摂り過ぎは、高血圧・高脂肪症など、最近よく話題になるメタボリックシンドロームにもつながります。
そのため、糖尿病食では脂質は不要と考える人もいるようです。
しかしそれは間違いで、脂質にも大切な働きがあります。
まず、他の栄養分の吸収を促すという働きです。
特に脂溶性のビタミンであるビタミンA、D、Eなどは、脂質と一緒に摂取すると、体内への吸収スピードが上がります。
そこで糖尿病食のメニューとしてお勧めなのが、「ほうれんそうのゴマ和え」や「小松菜の炒め物」です。
つまり、糖尿病食の食材の中に脂溶性ビタミンが多い野菜などがあったら、油脂と組み合わせれば良いのです。
そして、脂質にはもう一つ大切な役割があります。
それは、体が冷えないようにしたり、細胞やホルモンを作り出すというものです。
さらに、肌や髪の毛のツヤを保つためにも必要です。
脂質は摂り過ぎても不足してもいけません。
糖尿病食を取り入れてメニューをしっかりと摂取量を調整することが大切です。