タバコは体に悪い影響を与えます。
タバコの成分であるニコチンやタールには、高い発がん率があることは誰もが知っていることです。
ただ、糖尿病にかかっている人にとっては、タバコは特に危険と言われています。
その最大の理由は、糖尿病の合併症を起こす可能性が高くなることです。
例えば、糖尿病性腎症の患者数のうち、タバコを吸う人は吸わない人の2倍にものぼります。
また、タバコを吸うと体内の活性酸素が増えます。
活性酸素は細胞を老化させる有害な成分です。
もし抗酸化作用のある食材を使って糖尿病食を作っていても、活性酸素が増えていくようであれば、食事療法の意味がなくなります。
さらに、タバコは血管をもろくします。
その結果、血行不良になると、糖尿病食で血糖値を下げようとしても、効果を得ることはできません。
このようにタバコを吸っていると糖尿病食が役に立ちませんし、糖尿病の治療も進まなくなるので、糖尿病の人は特に禁煙することが望まれます。
しかし、糖尿病と診断されて食事を糖尿病食に替えると、味付けや量の物足りなさから、ついタバコを吸ってしまう人がいるようです。
また、お腹が空いている時間が多くてイライラしてしまい、それを鎮めるためにタバコを吸うこともあるでしょう。
糖尿病の治療においては、様々な制限があるので、つらい思いもするかもしれません。
しかし糖尿病は簡単には治りにくい疾患ですし、合併症を起こすと日常生活にも支障が出てしまいます。
健康な生活を取り戻すために、頑張って禁煙をしましょう。
